皆さん、こんにちは。小野哲史です。

 

突然ですが、秋になると観たくなる映画があります。

 

小津安二郎監督「秋日和」です。

 

またまた、そんな渋そうな映画、どこで知ったの?

 

と、聞かれてしまいそうですが、

 

実は皆さんにとっても身近な存在、

 

センター試験の過去問演習で、小津安二郎監督と出会いました。

2023年に生誕120年を迎える小津安二郎 。世界を魅了する映画作りの秘密|コラム|松竹シネマプラス|松竹のBlu-ray/DVD・配信のおすすめ作品のポータルサイト

2005年のセンター現代文の評論は、

 

「小津安二郎の反映画」という文章から出題され、

 

当時、高校生だった私は、過去問演習をしながら…

 

あまりに問題が解けなくて、小津安二郎なんて映画監督がいなければ…

 

なんて、思っていました…

 

しかし、そんな折り、国語の先生から、驚きの言葉をもらいます。

 

問題は出題者からのラブレター

「この文章を理解してくれる人と大学で一緒になりたい」

 

「この文章の良さを、ぜひ、あなたにも分かってほしい」

 

「物語の感動をあなたと共有したい」

 

出題者はあなたに悪意を向けているのではなく、自分の愛をぶつけてきているのだと、

 

当時の先生は仰っていました。

 

過去問演習をしながら、面白い、ためになる、続きを読みたい!

 

というような文章にも沢山出会っていた私は、

 

ラブレターっていうのは本当かも知れない!

 

と、素直に先生の言葉を受け止め、

 

2005年のセンター試験からのラブレター

 

小津安二郎監督の映画を大学生になってから観ようと決めたのです。

 

やっぱりラブレターやった…

 

初めて見たときの記憶は今でも鮮明に思い出します。

 

出題文で紹介されていた映画は「東京物語」

小津安二郎「東京物語」4K修復版、カンヌのクラシック部門でワールドプレミア(イベントレポート) - 映画ナタリー

モノクロ映像で、固定カメラ、俳優が大げさな演技をしない…

 

いわゆる小津調に圧倒されながら観賞していたのですが、

 

見終わった後には感動で涙が止まらなかったことを思い出します。

 

あぁ、これはまさしくラブレターだったのだろうなと、

 

当時、確信したものです。

 

「秋日和」は、個人的に小津映画のなかでお気に入りの作品でして、

生誕120年 “はじめて”の人のための小津安二郎監督特集③ - ぴあ映画

秋を舞台に、家族をテーマにした少し切ない物語が展開されます。

 

あなたも愛をうけとって!

 

現代文を頑張って勉強している生徒。

 

過去問演習で苦戦している生徒、

 

もちろん、好きな生徒も。

 

問題文は出題者からのラブレターだと思って、取り組んでみてください。

 

その期待に応えようと思った時、

 

きっと素敵な知との出会いがあるはずです!